目次

1.学会と研究会のイメージ

皆さんは学会と研究会の違いにどのようなイメージを持っていますでしょうか。「学会は規模が大きくて研究会は規模が小さい」や「学会の方が研究会と比較すると専門性が高い」、「学会の方がより学問を取り扱っていて社会貢献できる」、「研究会の方が幅広いジャンルで行われている」など、様々なイメージを持っているかもしれません。そこで、今回は学会と研究会の違いについて、紹介していきます。

2. 学会と研究会の違い

学会と研究会の違いは、「会員が何人以上必要」のように明確な定義はありません。では、なぜ学会と研究会でイメージが大きく異なるのかというと、ニュースや新聞などのマスメディアの影響が大きいと考えられます。ニュースや新聞などのマスメディアで、情報の裏付けや情報に対する意見で、「〇〇学会でこのように発表されました」といった記事を目にする機会が多く、「大学の教授などの有識者たちが集まり議論されている場所」が学会というイメージがついているのだと考えられます。また、学問以外の趣味嗜好の集まりのことを「学会」とは呼ばずに「〇〇研究会」と呼ばれることも多く、このように呼ばれる機会が多いことも、要因の一つだと思われます。将棋界を例にしますと、将棋のプロ棋士が集まって知識や情報を交換し、検討・議論することを「学会」とは呼ばずに「研究会」と呼ばれています。普段、前述した内容を目や耳にしているため、このようなイメージがついていると思います。

しかし、実際に「学会」と「研究会」にはこのような大きな違いはありません。なぜなら、学会と研究会で目的と内容に多少、異なる部分はありますが、大きな違いが無いためです。学会も研究会も、主な目的は、興味・関心がある研究のさらなる発展であり、目的を達成するために、同じ分野に興味・関心がある人が集まり、意見交換や討論会を行います。「学会だから、有名な先生方しか参加できない」や「研究会だから、優良な意見が出ない」と言うことはありません。重要なのは、様々な人の考えや価値観を取り入れることです。このように様々な意見が交わる事が、研究の発展につながります。

研究会が学会と違いがないという例として、日本学術会議協力学術研究団体として、公的に認められている研究会がある事からも示されます。例として、利根川文化研究会、統計化学研究会、ドイツ文法理論研究会などをはじめとして、数多くの研究会が認められています。

3.まとめ

研究は、1人の力では進展がとても難しいものだと考えられます。それは、見方やとらえ方が一方通行になりやすいためです。また、物事の見え方や考え方に限界があり、行き詰まりやすくなってしまいます。そのため、自分以外の人の見え方や考え方、価値観に触れることで、物事に対する視野が広がり、研究が進展する可能性が高まります。

学会や研究会というのは、どちらも他人と交流を持ち、研究を発展させるという共通の目的があります。そのため、学会、研究会に優劣はありません。学会や研究会に参加する事、は目的を達成するための手段でしかなく、結果ではありません。皆さんも自らの研究発展のため、一歩踏み出してはいかがでしょうか。

4.オルトメディコの研究会運営事業

弊社株式会社オルトメディコでは、早稲田大学の矢澤一良先生監修のもと、研究会の運営作業をサポートしております。自社が行っている研究成果を共有し広めていきたいが、研究会のような共有・検討する機会があまりない、またどのように研究会などを行ったらよいかわからないといったお悩みがございましたら、お気軽にご連絡ください。

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5. 脚注